歌うと「喉が詰まる」本当の理由を知っていますか?

発声練習では声が出ても、歌になると、正しい発声が分からなくなってしまう。
どんなに練習をしても、気持ちよく声が出ている気がしない。
歌っていると、音程がブレる。

これはすべて、私自身が抱えてきた悩みです。
こんなに悩みを抱えるほどの、歌うことに恵まれていない私ですが、ボイストレーナーの中で、一番歌の練習をして、一番レッスンに通った人間だと思っています。
歌を始めて30年、その間に3人の子供の出産と親の介護を経験しましたが、その間もレッスンにもずっと通っていました。

「こんなに練習しているし、こんなにレッスンに通っているのだから、自分の身体に問題があるはずだ」
と、解剖学・歯学・言語聴覚や音声学の資料を徹底的に研究しました。

「レッスンで教わったことが、本当に人間の身体の構造に基づいたことなのか?」
と、一つ一つウラをとったり、上手く声が出た時の自分の身体の状態を分析し、その時にどこの筋肉がどう動いているのかについても、調べてまとめていきました。

自分がボイストレーナーとして、生徒さんにレッスンをする場合にも、同じアドバイスでできる人とできない人の違いを分析し、原因を追究していきました。

そして、古くからの言い伝えで科学的根拠のないものは排除し、人間の本来の身体の構造に沿った練習方法、「自然と声が出るフォーム」を生み出しました。

どこで習っても声の改善が難しかった方、すぐにでも声が変わりたい方は、どうぞ一度試しにレッスンを受けにお越しください。
「今まで出したことないような、あなたの良さを最大限に生かせる声の出し方」を、自信を持ってレッスンさせていただきます。

NOZOMI式舌骨発声ボイストレーニングとは

喉が開く=舌骨を下げる

喉が開いたという感覚は、どうやったら感じることができると思いますか?
・口を大きく開ける
・舌を下げる
・声帯を開く

上の答えは全てNOです。

喉が開いたという感覚喉の喉頭蓋という部分が上に持ち上がることで感じられます。
喉頭蓋は、気道と食道を分け、食べ物を飲み込んだ時に、食べ物が気道に入るのを防ぐために閉じられる蓋のことです。

舌骨が上がると喉頭蓋が下がり、ゴックンと食べ物が食道へ送り込まれます。

反対に、声を出す時には舌骨が下がり、喉頭蓋が上に開いて空気が排出されます。

喉頭蓋は、手で触れることも見ることもできないので、開いているかを直接確認することはできません。
一方、舌骨は、実際に触ることができます。
舌骨を前下方へ動かすと、喉頭蓋が起きて、喉が開いた状態になります。

このように、舌骨を手で触りながら発声する練習をしていくと、喉が開くことができているか簡単にわかるようになります。

また、下記のイラストを見てください。
舌の下に舌骨、その下には喉仏が繋がっています。
ですから、歌詞を発音するときに、舌や顎が動くと舌骨が上がって喉が詰まってしまいます。
舌骨を固定させておくためには、舌を後ろの下方向へ沈ませないことです。

喉が詰まりやすい人は、舌骨舌筋という筋肉が硬く、その筋肉が縮まることで、舌骨が上がってしまいます。
舌骨舌筋を緩めながら、発声・発音をする練習をしていくと、喉が開いた状態で歌い続けることができるようになります。

喉を触って、自分の声をコントロールする

発声練習をするときには、喉の筋肉を自分の手で触ってもらいながら、声を出していきます。
喉の開き方と合わせて、力みの原因となる筋肉を緩めることが大事です。

「喉に力を抜いて」と言われてもなかなか抜けないのは、喉に原因があるわけではないからです。

喉の力みの原因となるのは、舌・顎・頬(口の中)舌骨周りの筋肉の硬さにあります。
舌・顎・頬・舌骨周りの筋肉が本来動くべき方向と逆の動きをすると、いらない力が入って硬くなるのです。
硬いところをほぐしたうえで、発声練習は正しい方向へ筋肉が動くようにしていきます。
身体の構造に沿ったフォームなので、喉の力はどんどん勝手に抜けていきます。

その上で、裏声や地声、ミックスボイスなどの練習をすると、どれもそんなに時間はかからずに出るようになります。

①呼吸

姿勢は、首の後ろを真っすぐに伸ばして、胸を張りすぎないように立ちます。
腹筋、・背中(僧帽筋・菱形筋)を使いながら呼吸をします。
必要に応じて、横隔膜の筋膜リリースを行い、たっぷり息が吸えるようにしていきます。

②裏声の発声

背筋を使って、裏声を出す練習をします。
裏声が出にくい場合は、喉や舌骨周りのマッサージをしますので、苦手な方も必ず出るようになります。

③声帯閉鎖の発声

声帯を閉鎖しながら、声を出す発声練習をします。
難しそうに感じるかもしれませんが、実は声帯閉鎖は日常でゴクンと飲み込む時にしているので、簡単にできるんです。
低い声~高い声で、できるようにしていきます。

④裏声ベースのミックスボイス

声帯を薄く使い、ひっくり返らずに低い声~高い声まで、軽い響きの声を1本の線でつながるようにします。
高音は、裏声に声帯閉鎖を入れた声に自然と移行します。
ケッケッ、テッテッなど、舌をはじいて出す子音をつけると、声帯が薄くなりやすいです。

⑤地声ベースミックスボイス(ベルティングボイス)

④よりも少し難しいですが、男性は比較的習得が早いです。
腹筋・背筋の支えで呼気圧を高めること、顎や頬の筋肉の力を抜くことが必要になります。
ネネネネ、ガガガガなど、舌をしっかり上あごにつけることで、地声での高音が出るようになります。

NOZOMI式舌骨発声ボイストレーニングのメリット

マイクなしでも響く声になる

小さくても響く声、マイクなしでも響く声になるには、歌声フォルマント(シンガーズフォルマント)という2000㎐から3000㎐の倍音の辺りを強めることだと言われています。 その声が作られるのは、咽頭共鳴腔という部分です。 舌骨を前下方に移動させることで、咽頭共鳴腔が広がるので、声量・響きも大きくなります。

音程が安定する

音程がブレやすい人のほとんどは、歌う時に舌のコントロールが上手くできていません。 舌先だけで歌詞を発音できるようにすることで、音程も合うようになります。 

地声発声(ベルティングボイス)でも大丈夫

舌が沈み込んでいると、地声で高音を出そうとした時に声がひっくり返ったり、喉が詰まったりします。 舌や舌骨の位置が安定させられると、喉を開き続けることができ、地声のまま高い声が出すことができます。

グルーブ感、キレが生まれる

 子音時の舌の動作によって、発音のキレが生まれるので、グルーヴ感のある歌い方になります。

洋楽の発音が良くなる

ネイティブの方は、舌を日本語より高い位置で話しています。 パワフルなよく響く声になるためには、舌骨のコントロールが不可欠です。

誤嚥防止になる

食べ物や飲み物が気道に入ってしまって、むせることを誤嚥と言います。 誤嚥性肺炎は命にもかかわることで、舌の筋力低下が原因です。舌のトレーニングで誤嚥を防ぎましょう。

正しい口の開き方を覚える

声帯の閉鎖ができない、声が割れる、声が震えるといった方は、頬にある咀嚼筋と、顎関節周りの筋肉が硬直しています。 間違った口の開き方の指導を受けたことや、姿勢の悪さなどで、咀嚼筋や顎関節が上手く動かなくなるのです。 これらを緩めるマッサージを行い、正しい口の開きで歌詞を発音していくようにすると、このような症状も改善し滑舌もよくなります。

あなたの声が最も輝く、いい響き方を見つけるために

自分の声に自信が持てないのは、心理的な問題が隠れている場合もあります。

声を出そうとすると緊張してしまう。
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そんなあなたでも大丈夫です。

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